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ウーロン茶がもたらす健康効果 〜ウーロン茶の抗肥満効果について 〜
エネルギー代謝亢進作用
・肥満は生活習慣病を引き起こす
 中国の古典である「本草拾遺」には、お茶の効用について「愛飲することにより肥満を抑制し、太らずに長生きすることができる」と書いてあります。
 肥満になると多くの生活習慣病(つい最近まで成人病と呼ばれていた)を引き起こします。40歳を過ぎると85%の人が何らかの生活習慣病を持っており、肥満の人は正常な人に比べると、糖尿病は5倍、高血圧は3.5倍、胆石は3倍、痛風は2.5倍、心臓病は2倍も生活習慣病になっています。
・肥満のメカニズム
 肥満のメカニズムですが、太る、痩せるというのは食べ物から吸収されるエネルギーと消費されるエネルギーのバランスに過ぎません。非常に単純なことで、吸収エネルギーが消費エネルギーより多ければ太り、逆さの場合に痩せます。
 消費エネルギーの内訳としては、基礎代謝、食後の熱産生、活動によるエネルギー消費があります。
・エネルギーは呼気で排泄される
 たとえば400gの食べ物を食べて排泄しないと、体重が400g増加するはずですが、体重は毎日そんなには変わりません。それは食べた量と同じくらいの量がからだの外に排泄されているからです。それではどういう形で排泄されているかというと、実は、便や尿より、排泄の割合として大きいのは呼気なのです。呼気の中に食べた物の大部分が炭酸ガスとして排泄されています。
  私たちの食べ物の大部分は炭素です。呼気によって空気、つまり酸素を吸い込むと体の中で炭素と酸素が燃え、エネルギー産生をし、二酸化炭素が発生します。そこで呼気ガスを集めて分析する実験をしてみました。
・ウーロン茶がエネルギー代謝を高める
 水、緑茶、ウーロン茶を飲むことによって、時間の経過とともにどのようにエネルギーの消費が変化するかという試験を行いました。
 まず、安静を保った後に呼気ガスを5分間集めます。この状態で基礎代謝(生きるための最低のエネルギー)を測定することができます。その5分後に決められた飲料(ウーロン茶、水、緑茶)を飲み、その後30分ごとにずっと安静を保ちながら5分ずつ呼気ガスを集めました。

 結果は、水を飲んだ後はほとんど変化がありません。緑茶を飲んだ場合はだんだんと上がっていき、90分ぐらいでピークに達し、それからほぼ横ばいになります。だいたい基礎代謝のレベルあるいは水を飲んだ場合のレベルに比べて、1時間あたり4キロカロリーのエネルギーの増大が起こりました。ウーロン茶の場合は、ぐんと立ち上がり、90分でピークに達してそのまま維持され、その増加量は1時間あたり9キロカロリーにも達しました。
 つまり、ウーロン茶では、水に比べてエネルギーの消費が約9キロカロリー高まったことになります。

・ウーロン茶はカロリーマイナス飲料
 ウーロン茶を1杯飲むと、エネルギー消費の増大は約5時間は持続すると仮定した場合、40キロカロリー程度のエネルギー消費が増大していることになります。体の脂肪は1gで約7キロカロリーのエネルギーを持っているので、1日1杯のウーロン茶で約6gの体脂肪が減少することになります。
 ではこの40キロカロリーのエネルギーを消費するのに必要な運動量はどれくらいかというと、右図を見れば分かるようにかなりの運動をしなければなりません。
 多くの人は運動をした後にスポーツドリンクを飲みますが、その中には低く見積もっても100キロカロリーのエネルギーが入っています。それに比べると、ウーロン茶はマイナス40キロカロリーですから、スポーツドリンクとウーロン茶ではエネルギーの消費の差は140キロカロリーにもなります。これは、早足で1時間歩いた運動量に相当します。
・運動をしなくてもエネルギー消費を高めるウーロン茶
 体の中には2種類の脂肪があり、大部分は白い色をした白色脂肪組織で、一部が褐色の褐色脂肪組織です。褐色脂肪組織は脇の下や、心臓のまわり、腎臓のまわり、背中の方では肩甲骨の間、それから後頭部にあります。また、体の中にできる、脱共役プロテインというある種のタンパク質の命令で、褐色脂肪組織は、運動をしなくても脂肪を燃やしてエネルギーを産生します。
 ウーロン茶を飲んでエネルギーの消費が高まるのは、脱共役プロテインに働きかけるメカニズムでエネルギーの消費を高めていると考えられます。先の実験の結果は、ウーロン茶を飲むことで運動をしなくてもエネルギーの消費が促進されることを示しています。ウーロン茶は「カロリーゼロ」といわれていますが、むしろ「カロリーマイナス」と言えるかもしれません。